ひとりごと
【内容】 お父さんが初めてビートルズを聴いたのは、今のおまえと同じ歳―十四歳、中学二年生の時だった。いつも爪を噛み、顔はにきびだらけで、わかったふりをするおとなが許せなかった。どうしてそれを忘れていたのだろう。お父さんがやるべきこと、やってはならないことの答えは、こんなに身近にあったのに…心を閉ざした息子に語りかける表題作ほか、「家族」と「父親」を問う全六篇。 【評価】 ☆☆☆☆☆ 【感想】 加納朋子の『モノレールねこ』と合わせて読むと面白いよ。と、言われて、言われるままに読んでみた。 面白い! 誰が「勝ち組」「負け組」と言い出したのだろう? 「勝ち」とは、誰に対して勝ったことになるんだろう? この世に生まれてくるということは、勝ち負けの為にに生まれてくるのではない。 いい学校に入れたら、勝ち? 出世したら、勝ち? 結婚できたら、勝ち? お金をたくさん稼いだら、勝ち? 物をいっぱい所有したら、勝ち? それは、いったい誰に勝ったんだろう? 学校に行くことができなかった人に?社長になれなかった人に?独身者の人に?貧乏な人に?靴を何足も持ってる人に? それぞれのストーリーに「負」のトーンがあり、だけどがんばって、自分なりの一歩を踏み出している人。 けしてかっこよくないけど、あがいて踏み出そうとしている人。 しげまっちゃんの小説は、ココロのどこかを痛ませると同時に、温かくなれる。 なるほど、男性作家が書くとこうなって、女性作家が書くとああなるのかぁ。 ぜひ『モノレールねこ』と読み比べてほしい。 順番的には、しげまっちゃんを読んでから、朋子さまを読むことをお薦めする。 |
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