ひとりごと
【内容(「BOOK」データベースより)】 都内の2LDKマンションに暮らは男女四人の若者達。「上辺だけの付き合い?私にはそれくらいが丁度いい」。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め…。発売直後から各紙誌の絶賛を浴びた、第15回山本周五郎賞受賞作。 【評価】 ☆☆☆☆☆ 【感想】 最初の杉本良介の章だけでも、立派な文学としてなりたつ本。 5人それぞれを描くことによって、この本は新たな文学として確立される。 オチについては途中で判る。といってもミステリ的なオチが予測できるということだけで、本当の落ち着きどころには誰も気づけないことだろう。 解説をしている川上弘美ですら4回も読んでいるほどなのだから。 といっても、この小説は決して謎解きを楽しむための本ではない。 連作のようであり、そうではない。 人物の視点が変わるだけで、人間とはこうもとらえどころがなく、決して、こう見られようと思った姿を他人が見ているのではない。ということに改めて気づかされた。ある意味、小説の範疇を超えた現実的な物語のおかしさがあった。 |
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